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超音波による乳がん検診の手引き

「超音波による乳がん検診の手引き」に対するパブリックコメントへの回答


現在日本乳癌検診学会乳房超音波検診精度管理委員会では「超音波による乳がん検診の手引き」を作成中です。この原稿を日本乳癌検診学会のホームページ上に公開し、2015年6月末日を締め切りとしてパブリックコメントを求めました。
パブリックコメントに対して以下に回答します。

日本乳癌検診学会乳房超音波検診精度管理委員会
委員長  東野 英利子

 

ご意見

1.当センターは検診のみの機関です。住民検診はエコーが出来ないのでFADや境界明瞭な腫瘤でも精密検査になる傾向になります。
@人間ドック検診の場合はFADや境界明瞭な腫瘤はエコーを追加しています。FADで所見のない場合はカテゴリー1にしております。
境界明瞭な腫瘤像でエコーでのう胞の場合はカテゴリー2としております。エコーでFAと思われる場合どうするかです。粗大な石灰化があるとか、以前よりFAのものはカテゴリー2とします。しかし症例報告でFAの経過観察中に乳がんだったという例をみます。テキストによると一度は細胞診してFAと確認して6ヶ月ごとの経過観察が良いとの意見もあります。福山地区には乳がん専門医で開業されて手術をしない医師が2名そして私的病院で乳がん学会認定が1名います。3箇所で経過をみてもらっております。このように乳がんの疑いでない症例も紹介するようになります。

 

回答

ご質問は総合判定にも関わるのですがマンモグラフィで境界明瞭な腫瘤像の場合に超音波が行われていれば超音波の所見が優先となります。それでは超音波で充実性腫瘤の場合にはどうするかということですが、これは検診における充実性腫瘤の診断樹に図6.2.3沿って行うことになります。症例報告でFAの経過観察中に乳がんだったという例をみます、とのことですが、この症例が充実性腫瘤の中のどのような所見であったのかの記載がありません。線維腺腫の診断がつけば精査不要となります。線維腺腫のなかに乳癌ができることはきわめて稀です。超音波で認められる充実性腫瘤の全てを要精査にしてしまうと要精査率が高くなり、不利益が増えます。そこである程度まとまった報告、たとえば「○○のような所見は○○パーセントがんの可能性があるので要精査とした方がよい」ということがあれば診断樹の変更を考慮しますが、症例報告では変更の根拠にはならないと考えます。そこで、ご意見をお伺いすることにとどめたいと思います。


ご意見

A家族に乳がんがある場合どうするかです。野口の分類(野水の分類かと思われます)に適する症例は病院へ紹介しますが、家族に1人とか2人いる症例をどうするかです。第一度近親者(母親、娘、姉妹)に乳がんがある場合で1人ではエコーも必要とのことで紹介したり、当センターでエコーしております。2人の場合やはり病院へ紹介すべきか迷います。叔母。祖母、従姉妹に乳がんある場合どうするかです。テキストによると第一度近親者の場合こまめに検診すべきとありました。

 

回答

2.1.1. 対象に関するご意見でしょうか。
今回の手引きはJ-STARTの結果を受け、40歳代を主な対象とすると記載しております。遺伝性乳癌に関してですが、BRCA1あるいはBRCA2遺伝子変異を持つ女性に対して、超音波による検診が有効であるというエビデンスはありません。このような女性にはMRIによる検診が推奨されております。しかしMRIもまた、乳癌の死亡率減少効果は証明されておりません。日本におけるハイリスクの定義、その方たちに対するスクリーニングの方法は今後検討する必要があるかと思いますので、対象として記載しませんでした。日本乳癌検診学会では乳がん発症ハイリスクグループに対する乳房MRIスクリーニングに関するガイドラインを公表しております。
http://www.jabcs.jp/pages/gudeline.html
ご参照ください。


ご意見

B不均一高濃度や高濃度の乳腺に対して1〜2年毎にMMG撮っていますが、千葉県のように毎年ならエコーと交互にするべきのように思います。

 

回答

マンモグラフィと超音波を毎年交互に行うことに関しては有効というエビデンスがありません。そこで、今回はJ-STARTで結果の得られた隔年に両検査を行う、ということを基本に記載したいと思います。これを基に総合判定も可能となります。もちろん、任意型検診においては要精査率が高くなる(2年間の和となる)などの不利益の可能性を説明した上で施行することは可能ですし、交互の検診のほうがよいという科学的根拠が示されれば、そちらに変更する可能性はでてきますが、現時点では交互にするという根拠はありません。


ご意見

 C40歳未満の症例にMMGによる検診をしている機関がありほとんどが不均一高濃度か高濃度の症例でした。やはり40歳未満はエコーに限ると指針を出すべきかどうかです。

 

回答

超音波検査に関して死亡率減少効果はまだ証明されていません。40歳代に関しては、今後J-STARTの結果で効果を評価することが可能です。しかし、40歳未満に対して現在乳がん検診自体、有効であるというエビデンスがありません。従って、今回は積極的に対象としては記載しておりません。ご意見も特にエビデンスを示されたものではないので、変更はしないことにしたいと考えます。なお40歳未満に関しては以下の記載となっております。

30歳代(特に前半)では乳がんの罹患率が低く、要精査率は低くないために陽性反応適中度が低くなり、乳がん検診の不利益が大きい。任意型検診で行う場合には不利益が生じる可能性があることを説明する必要がある。


ご意見

2)ブラウン管および液晶モニタは十分な大きさのものを使用する。
→CRTモニタおよび液晶モニタは十分な大きさのものを使用する。
または→モニタは十分な大きさのものを使用する。
このモニタですが,超音波付属モニタを差していますか?
その場合,
4)読影に供するモニタは検査時の画像が良好かつ忠実に再現できるものとする。
どのように考えるべきでしょうか?章より考えますとここではない方が良いと思います.
「検査をしながら読影するモニタは,」という意味でしたらここで良いと思いますので,私の理解不足です.すいません.

 原稿:3.1.3 モニタ
 1)良好な画像が検者に負担無く観察できるものとする。
 2)ブラウン管および液晶モニタは十分な大きさのものを使用する。
 3)液晶モニタは描画追随性が良好で角度依存性の少ないものを使用する。
 4)読影に供するモニタは検査時の画像が良好かつ忠実に再現できるものとする。

 

回答

2)のモニタは超音波装置本体のモニタを示しています。モニタの種類は記載せず,
「2)モニタは十分な大きさのものを使用する。」に変更します
4)のモニタは判読医が見るモニタのことです。他に解説する場所がなかったため4)として記載しましたが、混乱することが分かりました。4)とするのをやめて、付記として
「付記:読影に供するモニタは検査時の画像が良好かつ忠実に再現できるものとする。」
に変更します。


ご意見

2)ゲインで全体の明るさを、ダイナミックレンジでグレーの階調を調整する 「一度に識別可能な、シグナルの最小値と最大値の比」を示します.
そのため,結果階調と密接に関わっていますが,階調とは別の考え方になります.しかし,USでは一般的のようなのですが,説明すると逆に混乱する可能性が高いと思います.そこで →2)ゲインにより全体の明るさを、ダイナミックレンジにより階調を適切に調整する

原稿:3.2 条件設定
 3.2.1 撮像条件
  1)STC(TGC)はツマミが全て中央位置にある状態で、画面の浅い部分から深い部分均一な
  明るさで表示する(図1)。
  1台の装置で胎児や心臓の検査も行っている場合はSTCのつまみが変わっている事がある
  ため注意する。
  2)ゲインで全体の明るさを、ダイナミックレンジでグレーの階調を調整する(図2)。

 

回答

ご指摘のとおりだと思います。
「2)ゲインで全体の明るさを、ダイナミックレンジで階調を適切に調節する。」
に変更します。


ご意見

3.2.4 モニタ・プリンタの調整
・モニタの調整
1)液晶モニタは部屋の明るさが多少変化しても、画面が見難くなることは少ない。
P.33との整合性を考えますと,
→液晶モニタは部屋の明るさが多少変化しても、画面が見難くなることは少ないが,明るさをできるだけ一定に保つことを推奨する.

原稿 3.2.4 モニタ・プリンタの調整
・モニタの調整
1) 液晶モニタでは、調節の手順などの詳細はメーカー担当者または、装置の取り扱い説明書に従う。液晶モニタは部屋の明るさが多少変化しても、画面が見難くなることは少ない。
原稿33ページ
4.1.2 検査を行う場所の環境と検査人数
検査環境
乳房超音波検査を行うにあたり,あらかじめ検査室の環境を整えておく必要がある.超音波診断装置は移動が容易であり,どこにでも置けることより,施設の都合などが優先されて検査に適さない場所に設置されることも少なくない。このような状況を回避する上でも,検査を行う場所や検査室の環境に言及しておく必要がある.
1)部屋の明るさ…検査室内は薄暗いと感じる程度が望ましく,装置が置かれる位置として,装置モニタの背後に明るい窓があることや,検査者の背後にある蛍光灯などの直射光がモニタに映り込むことなどは避けるべきである.
検査を行う場所の明るさが変化する場合,装置本体のゲインは調整せず,必ずモニタのブライトネスなどで映り具合を調節する.検査を行う際の明るさの目安はグレースケールバーの一番下のグレーが,背景からわずかに認識できる程度の調節が目安となる.

 

回答

部屋の明るさをできるだけ一定に保つのは移動して検診を行う場合などは難しいので、見えにくい場合に調整を行うのであれば・・・というようにケースを限定して整合性をとるためにP33の文を 「・・・直接光がモニタに映り込むことなどは避けるべきである。検査を行う場所の明るさが大きく変化しモニタが見えにくくなった場合、装置本体のゲインは調整せず、必ずモニタのブライトネスなどで映り具合を調節する。・・・」 に変更します。 以上、ご指摘ありがとうございました。


ご意見

受診率、要精検率、精検受診率、陽性反応適中度の目標値が設定されているとよいと思われます。

 

回答

ご意見ありがとうございました。(変更なし)


ご意見

日ごろ検診判定を行う際にいろいろ感じたり悩んだりしていることがあっても、スペシャリストに直接質問したりご教授いただくことができない環境なので、今回のような機会を与えていただき大変感謝致します。
@感想
検診の対象者を明確にしていただいた点、受診者への事前説明項目や検査結果についての説明項目について非常に具体的に書かれており、日々の検診がし易くなると思います。曖昧な基準で行っていると、せっかく検診を行っても無駄な検査になっていたり、受診者の理解が十分に得られていないと感じることも多いですし、また検診実施者の共通認識がきちんとしていないと困ることが多いと感じていましたので、非常に素晴らしいと思いました。
一点だけ、希望がございます。検診対象年齢の上限についても、現在議論がある、ということを付け加えていただいても良いのではないでしょうか。

原稿
年齢に関してはJ-STARTの対象は、乳がん罹患率が高く、かつ閉経前で高濃度乳房の頻度の高い40歳代である。30歳代(特に前半)では乳がんの罹患率が低く、要精査率は低くないために陽性反応適中度が低くなり、乳がん検診の不利益が大きい。任意型検診で行う場合には不利益が生じる可能性があることを説明する必要がある。50歳以上に対して超音波検査を追加する有用性は証明されていない。

 

回答

ご質問に関して原稿から考え、乳がん検診全体の年齢の上限を記載することに関するご意見と考えました。この手引きは「超音波による乳がん検診の手引き」ですので、現在記載されていることにとどめたいと思います。
参考までに2013年に独立行政法人国立がん研究センターがん予防・検診研究センターから出版された「有効性評価に基づく乳がん検診ガイドライン2013年版」ではマンモグラフィ単独法が有効な年齢は40-74歳となっており、世界的には乳がん検診の対象に上限を設ける傾向にあると思います。日本においては現在40歳以上であり、上限はありません。
2015年7月30日(平成27年7月30日)に「第15回がん検診のあり方に関する検討会」が開催されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563
ご参照ください。そこで供覧された資料3「乳がん検診および胃がん検診に関するデータのまとめ」には「市町村による乳がん検診の受診者数等 平成24年度」があり、70歳以上の受診者が340,004人でした。がん発見率0.41%、陽性予知度6.97%と他の年代よりも高くなっております。もちろんがん検診の有効性は死亡率減少効果であり、がん発見率ではないので、このデータから存続を決めるものではありません。
この検討会の結果を受けて2015年9月29日(平成27年9月29日)に報告書が出されました。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000098765.pdf
ご参照ください。この報告書では検診の対象年齢は40歳以上で上限は記載されておりません。


ご意見

A施設基準について。 マンモグラフィーがまず基準であり、超音波単独での検診は想定していない、という点は、当然でしょうし十分理解できます。その上で、「受診者に不利益がある点を説明した上での超音波単独検診」も意味はあると思っております。
当施設の検診のうち、検診車で各事業所等に出向いて行う検診のオプションとして乳房超音波検診はすでに長期実績がございます。受診者にとって、職場に居ながらにして乳房の検診が受けられる「受診機会の増加」という点で大変メリットがあると思っております。男女両方を含み様々な年齢層が含まれる受診者の中で、少数の乳房検診対象者に対する検査なので、ここにマンモグラフィー検診車を導入するのはハード面でなかなか難しいと思われます。その点、超音波検査は導入がしやすく、十分に教育を受けた技師が行えは、大変有用な検診だと思っています。同時に受診者に対する「自己触診のすすめ」などの啓蒙も行っており、その点でも根治可能な乳癌発見に寄与できているのではないかと思っております。今後、当施設がどのように基準を満たしていくのか検討していかなければなりませんが、上記のような現状もご理解いただきたいと存じます。

原稿
乳がん検診の方法はマンモグラフィが基本であり、超音波検診を行うことで、マンモグラフィ検診を省略するものではない。

 

回答

施設基準には超音波の施設基準しか記載されておりませんので、上記のご質問は対象と方法に関するご意見と受け取りました。
乳がん死亡率減少効果が証明されているのは、現在のところマンモグラフィのみとなっており、これが基本です。J-STARTの結果で、40歳代に対して超音波検査を追加した場合の死亡率減少効果があるかどうか、今後検証することが可能です。超音波検査のみのエビデンスはありませんし、今後もそれを立証することは難しい状態です。任意型検診ではエビデンスのない手法で検診を行う場合、それを受診者に伝えた上で行っていくことが推奨されています。


ご意見

B「精査を要しない良性の病名について受診者におしらせするかどうかは各検診機関で決めて良い」に関して。
受診者にお知らせする判定コードの具体的な言葉や判定の種類は、実は当施設独自で決めることができないものがほとんどで、受診者が所属する健康保険組合がさらに所属している大きな団体から指定されているものが半数以上です。数十年前に作られて、しかも明らかに医学的に間違った言葉をいまだに検診結果にのせなければならないという現状があります。何度その団体に意見を述べても、下位の機関からの意見はなかなか反映されず困っております。ぜひ、上位機関に対する指導をお願いしたいと思っております。
*添付資料:2010年発行の東義孝著の「おかしな乳房検診票」の内容は、まさに当施設で使用されている判定コードで、いまもほとんどこのままの状態です。

 

回答

今後の課題として十分に検討していきたいと思います。ご意見ありがとうございます。


ご意見

C「比較により前回と変化ないまたは縮小している場合はカテゴリー3を2にできる」について私どもの検診では、判定を「正常・略正常・経過観察・要精査・要受診」とするよう、上位機関から指定されております。現在私どもは、カテゴリー3は原則「要精査」という判定をするが、比較して前回と変化無い場合には、カテゴリーは3のままで、判定を「経過観察」としております。このような運用ではだめでしょうか?個人的には、このほうが、現時点の画像を忠実に表現できるように思いますが、BIRADSのようにマネジメント重視のカテゴリーが推奨されるということでしょうか?

 

回答

日本では検診は保険診療ではなく、精密検査は保険診療と考えております。そこで、保険診療を行なうのであれば、要精密検査となります。また検診機関と保険診療期間は別の施設を想定しております。ご質問の方の経過観察というのがそのどちらに相当するのかがわからないのですが、経過観察は通常の検診間隔よりも短い間隔で行なう、しかもその場合にはもしかすると両方の乳房を検査するのではなく、問題部位のみということであれば、精密検査の中に経過観察と組織診断の両方があり、その中の経過観察を行なっているとしたほうがよいと考えます。そして経過観察例のなかから癌と診断された場合にはもとの検診が正陽性と判断されると思います。
前回と変化が無く、次回の検査が通常の検診間隔でよい場合にはカテゴリー2とします。検診におけるカテゴリー2は良性が確実というものではなく、精密検査が不要ということで、次回の検診まで待ってよいというこことを含んでいます。また前回と変化が無くても次の検査までの間隔を検診間隔としない場合にはあくまで「精密検査における経過観察中」とするのがよいかと思います。
以上が対策型検診を想定した基本的な考え方ですが、運用に関しては特に任意型検診では施設によりかなり異なっているのが現状です。全国で統一していくかどうかは今後の課題と考えております。


ご意見

D判定基準に対する意見 その1 →JABTSの方に直接ご回答いただけると幸いです 「5o以下の腫瘤はカテゴリー2。ただし形状不整なものはカテゴリー3以上とする場合がある」の中の”形状不整"という言葉を‟不整形"という言葉に変更していただきたい。
昔は形状の表現方法が「形状整vs形状不整」の2種類で使われていました。この「形状整」とは、現在の用語で表現するならば「境界明瞭平滑な円形または楕円形の腫瘤」という内容を表しているようです。そして「形状不整」とは、それ以外の腫瘤で、現在の用語でいう「不整形」も含みますが、分葉形や多角形、さらには、ほぼ楕円形だけれどわずかに凹凸があるもの(現在の用語では楕円形に含めるもの)も"形状不整"と表現していました。
つまり、以前使用されていた「形状不整」という言葉と、現在の「不整形」の定義が異なるので、レポートでも混乱があり、技師に対して「形状不整」という用語を使用しないよう指導しております。ところが、現在の診断樹の中に突如として「形状不整」という言葉が登場しております。講習会の際に質問しましたら、「これは現在の用語定義の”不整形"の意味ですとのお答えでしたが、そのような理解でよろしいのでしょうか?だとするなら正確に「不整形」と書いていただきたいです。よろしくお願い致します。

 

回答

ガイドラインは今後も常に検証し、改訂していく予定です。その際にこのご意見も十分に検討したいと思います。ありがとうございました。


ご意見

E判定基準に対する意見 その2 →JABTSの方に直接ご回答いただけると幸いです 局所性に存在する低エコー域はカテゴリー3
非常によくみられる、5o以上はあるけれど1cmには満たないような低エコー域で、FAとはいえないようなものに対しどのような判定をつけるのが通常なのでしょうか?境界は不明瞭(あるいは明瞭粗造)だから「明らかなFA」には入れられないけれど、サイズから腫瘤の基準にあてはめるならカテゴリー2にしても良いような小さなものですし、当然ながら、「区域性」とはいえないものです。境界不明瞭な低エコー域の分類には「斑状、豹紋様、地図状」と書かれていますので、この定義にも含まれないのかもしれません。このような場合は、カテゴリーは3ですか?それとも2にするのでしょうか?あるいは正常範囲内としてしまってもよろしいのでしょうか?
できれば、ガイドラインに、低エコー域についても目安となるサイズ基準をいれていただけると迷いが減るように思います。

 

回答

ガイドラインは今後も常に検証し、改訂していく予定です。その際にこのご意見も十分に検討したいと思います。ありがとうございました。


ご意見

F線維腺腫について 「明らかな線維腺腫→カテゴリー2」は、つまり「精査不要」という判定ですね。当施設においては、個人的には「略正常」という判定で良いと考えるのですが、別の意見の医師の方が多いのです。それは”線維腺腫は腫瘍の一種であるから、略正常という判定をつけるのはおかしい、経過観察が妥当である"という意見です。線維腺腫は過形成の一種という論文がありますが、病理医に直接聞いてみたところ、病理医の中では”良性腫瘍の一種"という意見が一般的だそうです。もちろん、カテゴリー3になるものでしたら要精査が基本と理解しておりますが、カテゴリー2の基準にはいる「明らかな線維腺腫」のマネジメントは一般診療ではどのようになっているでしょうか?
(最終判定は、二人の判定医の重い判定になるので、現在はほとんどが"経過観察"となっています)

 

回答

通常の臨床の場で、ご本人が触れて受診されたような場合に経過観察にすることはあるかも知れませんが、無症状の女性を対象にする検診の場では、乳癌の検出を目的としております。従いまして、検診の場合、あきらかな線維腺腫であると判断できた場合には、精査不要とします。


ご意見

G乳腺症について
当施設の判定コードには「乳腺症」があります。先に述べた「良性と考えられる低エコー域」に対する適当なコードがないこともあって、技師は「乳腺症」というコードを安易に付けてきます。しかしUSのみで「乳腺症」と診断する基準も根拠もありませんから、今後はこの名称は使わないよう指導していたところです。ところが、「乳房超音波診断ガイドライン改定第3版」の123ページの所見用紙見本にて超音波判定欄に「乳腺症」が最初に書かれており、非常に悩んでおりました。今回の手引きには全く記載がありませんよね。できればガイドラインの方も修正していただきたいです。

 

回答

ガイドラインは今後も常に検証し、改訂していく予定です。その際にこのご意見も十分に検討したいと思います。ありがとうございました。


ご意見

1.P.43 カテゴリー判定 日本とACRBIRADS
 3a 推奨部分
 『2菜年間は半年ごとに経過観察』→『2年間は半年ごとに経過観察』

 

回答

ご指摘ありがとうございました。訂正いたします。


ご意見

2.図6.2.3 右下表の 『D/W<0.7 最大径≦5mm 2+1』→『2 *1』

 

回答

ご指摘ありがとうございました。訂正いたします。


ご意見

3.表 632
所見用紙の『前回との比較部分』に『前回検査日付』を記入するようにするのはいかがでしょう か?経過時間も判定の重要な要素であると考えました(例:2年前と6カ月前では重みが違う)。

 

回答

おっしゃる通りと思います。所見用紙は例ですので、どこに入れるかは施設に任せたいと思いますが。 マンモグラフィ所見用紙、超音波所見用紙に追加し、表6.3.1 超音波所見用紙に記載する項目にも追加しました。


ご意見

4.641
@ 乳がん検診結果報告書(例)受診者宛の結は@Bがいいと思います。
市町村の癌検診結果はこれまでも『要精密検査』『精検不要』の2種類で集計していますし、受診者に理解しやすいですし、どこまで良性所見と考えるかもばらつく可能性が考えられます。

 

回答

Aに関しては記載してもしなくてもよいとしておりますので、このままにしたいと思います。 良性所見はカテゴリー2の所見となりますので、ばらつくことはないと思いますが良性所見で精密検査の必要はないと書かれていても不安になって精密検査を受診する受診者がいらっしゃいます。マンモグラフィや超音波検査の際に良性石灰化や、のう胞、良性腫瘤等がみられた場合に、以前の他施設での検診結果に良性所見ありと書かれている場合には以前からあったのであろうとより安心できる場合もあります。検診結果を拝見していますと、どちらもあるようです。検診施設によって、どちらを選ぶか、決めていただいてもよろしいかと考えます。


ご意見

5.6.4.4 乳がん確定者追跡調査票(例)
 ☆病理判定 ER、PgR →(+ −)ではいかがでしょうか?
 HER2:IHC (0,1+,2+,3+) ISH(+ −)ではいかがでしょうか?HER2 検査ガイド第4版ではISHのカットオフ は2.0になっています。
 核グレード(Grade 1, 2, 3)(腺腔形成度 点、核異型度 点、核分裂像 点)
 ☆放射線治療(あり・なし)ありの場合@前照射←?

 

回答

ご意見有難うございます。委員会委員に相談しまして、下記に変更しました。

ER:(−,+) or J-score(0,1,2,3a,3b) or Allred score(  )点
PgR:(−,+)or J-score(0,1,2,3a,3b) or Allred score(  )点
Ki67(      %)
HER2:IHC (0,1+,2+,3+), ISH:(陽性, equivocal, 陰性),
核グレード(Grade 1, 2, 3)(核異型度  点、核分裂像  点) or
組織学的グレード(Grade 1, 2, 3)(構造異型度 点,核異型度  点,核分裂像  点)
☆放射線治療(あり・なし)ありの場合@後照射 A非手術単独照射 Bその他(    )

下記、その理由となります。
ERとPgRについては、その結果の報告が施設の病理、検査業者によって、染色率だけでも10%で切ったり、1%で切ったりといろいろで、最低限(−)か(+)がわかることが必要かと思います。Allred scoreは研究者によって、予後との相関をERは 3点以上に置いたり、PgR では6点のところに置いたりしていますが、その点数が絶対的に確定したものとは思いませんので、Allredで出しておられる施設からは数値そのものを記入いただくのが良いと思います。

HER2検査ガイド 第四版
「ISH法の陽性基準を、HER2シグナル総数/CEP17シグナル総数比が2倍を超えるもの、および2倍未満でもHER2遺伝子コピー数が6コピー以上あるものとする。HER2シグナル総数/CEP17シグナル総数比が2倍未満かつ、HER2遺伝子コピー数が4〜6未満をequivocal、4未満を陰性とする(従来は、FISH法判定基準でHER2シグナル総数/CEP17シグナル総数比が2.2倍以上を陽性、1.8〜2.2倍をequivocal、1.8倍未満を陰性)」
を考慮し、陽性, equivocal, 陰性としました。
Ki67では例えば(0-20%)というように幅をもたせて報告される施設(府立医大がそうです)も多く見かけていて、記入欄を幅広くいたしました。

核グレードに関しては
Nottingham modification of SBR systemでは腺腔形成度があるようですが、乳癌取り扱い規約第17版に記載されている分類を用いました
放射線治療に関しては、前照射を削除しました。

なお本文に下記を追加しました。

6.4.4乳がん確定者追跡調査票の例はかなり細かな記載となっており、各機関、自治体等によって変更して用いても良いが、今後乳がん検診の有用性を評価するうえで、いろいろな情報が役立つ可能性がある。


ご意見

1.授乳中乳房において、mass等の描出などが困難になる可能性があるので当会では、検診は行っていませんがとのように取り扱っていけばよいでしょうか?

 

回答

妊娠・授乳は生理的な変化で疾患ではありません。ハイリスクでもありませんので、無症状者が検診を受ける権利はあると思います。対策型検診で検診対象となっている場合には受診は認めるべきであると考えます。任意型検診では検診施設で決めてよいと思いますが、それでは授乳中の方はどうしたらよろしいのでしょうか。
検診を行なう側としては、妊娠期、授乳期は乳がんの検出が難しい場合があること、がん以外の病変(乳瘤等)がおこりえることを認識し、妊娠期、授乳期の所見、この時期における乳がんの所見について学習し、検査をより慎重に行う必要あります。また妊娠期、授乳期は乳がんの検出が難しい場合があることを受診者に知らせ、自覚症状が出現した場合にはすぐに専門医療機関を受診するなどの注意を行うことは必要であると思います。


ご意見

2.乳房温存術後の方は、検診を行っておりませんが検診はどのように考えていけばよいでしょうか。(リスク等を考慮して)
 (1.2において、当施設では検診を希望される方は同意書を頂いて検査を行っています。)

 

回答

 乳房温存術後はハイリスクですので通常の検診でよいかどうか、議論のあるところだと思います。また術後変化は偽陽性となることもあります。しかし治療を終了した方や治療後10年以上経過した方が今後増えてくると思います。この方々がいつまで外来を受診し、反対側乳房を含めたスクリーングを行うかは今後問題となってくると思います。検診従事者に対する教育では術後の乳房に関する検査も十分に行っていく必要があるかと思います。
今の時点では検診を受けてもよいかどうかは主治医の判断に任せたいと思います。要精密検査となった場合には主治医に戻ると思いますので、検診施設と治療施設(日本では治療施設が精密検査施設であることが多い)のコミュニケーションができれば禁忌ではないと考えます。今回は対象としてはあえて記載しないことにしたいと思います。

質問1,2に関わることですが、
乳がん検診はすべての乳がんを検出できるものではありませんので、検診としてその検査が適切に行われ、適切に判断されていることが重要です。それでも見つからない乳がんがあるということをすべての受診者に説明し、同意のうえ、受診していただく必要があると思います。同意書が必要であるという決まりはないと思います。


ご意見

10ページ第4段落 徐細動ではなく除細動

 

回答

ご指摘有難うございました。変更します。


ご意見

3ページの「任意型検診では精度管理が 不十分な施設が多く見受けられる様に思う。」は日本人間ドック学会理事として,ご指摘の通りと思います。現在,日本人間ドック学会では,腹部超音波,婦人科検診についての精度管理を始めようとしているところです。しかし,学会会員に乳腺専門医が少なく,貴学会のようなものが作成できず困っていました。日本人間ドック学会でもこれを参考にしたいと思い,紹介したいと思います。

 

回答

ご意見有難うございました。


ご意見

「(超音波による乳がん検診は)検診施設でマンモグラフィを行うことが推奨されない、ペースメーカー、徐細動器挿入後の女性、注意して行うべきとされているV-P シャント挿入後、ワーファリン使用中の女性、マンモグラフィ不適とされた乳房、胸郭の異常のある女性は積極的に対象としてよい。」

はわかりにくいので
から下記へ変更が望ましい。

「マンモグラフィ不適とされた乳房、胸郭の異常のある女性、検診施設でマンモグラフィを行うことが推奨されないペースメーカー、徐細動器挿入後の女性のみならず、注意して行うべきとされているV-P シャント挿入後、ワーファリン使用中の女性をも、積極的に対象としてよい。」

 

回答

ご意見ありがとうございました。
下記のように変更いたします。
マンモグラフィ不適とされた乳房、胸郭の異常のある女性、検診施設でマンモグラフィを行うことが推奨されないペースメーカー、除細動器挿入後の女性のみならず、注意して行うべきとされているV-P シャント挿入後、ワーファリン使用中の女性は、積極的に対象としてよい。


改訂箇所と改訂文

3.超音波装置の基準

3.1 装置等の基準

3.1.2 探触子

2)周波数帯域に12MHzが含まれている事を推奨する。 近年周波数コンパウンドが主流となり、探触子の周波数の定義が難しく、 また、Tissue Harmonic Imaging(THI)を使用している施設も多く、 中心周波数で基準を作成することが難しくなっている。 今後は第3者の画像評価機関が実際に行なわれている検査の画像を評価し、 適切であるかどうかを判断するのが望ましい。

元原稿

3.超音波装置の基準

3.1 装置等の基準

3.1.2 探触子

2)使用周波数帯域に10MHzが含まれていること。あるいは音響作動周波数が6.0MHz以上の探触子であること。

 

変更理由

元原稿の2)「使用周波数帯域に10MHzが含まれていること。 あるいは音響作動周波数が6.0MHz以上の探触子であること」では分解能など画像が不適切なものが含まれることが分かりました。 また、乳房超音波ガイドラインでは「使用周波数は10MHz以上を推奨するが、探触子の特徴や乳房の形状、大きさにより周波数を適切に変更してもよい。」と記載されており、American College of Radiology(ACR) のガイドラインでは Transducers operating at a center frequency of at least 10 MHz (and preferably higher) と記載されています。 現在多くの装置では浅いところは高周波 、深いところは低周波で画像をつくる周波数コンパウンド機能が採用され、中心周波数では広帯域のプローブの評価が難しくなっております。 また、Tissue Harmonic Imaging (THI) を使用している施設も多く中心周波数で基準を決めることが難しくなっています。 そこで現行機種の探触子の周波数帯域などを検討した結果変更案が適切であると判断されました。

なお疫学その他に関して、新しい情報のあるものに関しては内容を大きく変更しない範囲でupdateしたいと考えております。